今日は、木の実について少しだけ書いてみます。
木の実といってもたくさんあるのですが、基本的には堅果類(ドングリの仲間)についてです。ブナ科の植物のクリ・トチ・クルミ・アベマキ・クヌギ・コナラ・ミズナラ・ブナ・カシの仲間・シイの仲間などです。これらのドングリの仲間は、『森のめぐみ』として、さまざまな動物達に栄養の補給をしていることは、ご存じのことでしょう。クマ・シカ・イノシシなどの大型獣〜ネズミの仲間などの小型獣まで、はては、鳥類の一部などもドングリなしでは、存在しないかもしれません。堅果類に含まれているでんぷん質が、必要なカロリーを動物達に供給しているのです。
古くは、人間もお世話になっていたようで、縄文時代には主要な食糧となっていたようです。もっとも、今では食べる人はいないでしょう。それに、灰汁抜きの方法すら知る人は、少ないでしょう(ちなみに、苦い・エグイのはタンニンです)。
なんてことが、今日のテーマではありません。
今日のテーマは、時間の繋がりなのです。隔年結果(結実)という言葉があります。これは、果樹などの樹木の結実する習性なのですが、細かく書くとキリがありませんので、ここでは書きませんが、堅果類には、この隔年結果の習性はありません。この分野の専門研究者とも何回も話をして確認してあります。しかし、現実は年により豊作・不作があるのも事実です。これは何を現しているのかというと、堅果類の結実は、隔年結果(複数年を含む)をしているのではなく、違う要因により結実が左右されているのではないかということです。
僕は、それを開花・受粉時の天候に原因があるのではないのかと、だいぶ前から考えており、観察をしていました。結果は、だいたい予想通りで、開花時に天候が不順なときには、秋の結実が少ないように思われます(特にデータを取っているわけではないので、「感じ」というあいまいなモノですが・・・・)。なおかつ、かなり狭い地域限定(局所的)の話でもあります。
また、樹種毎の差も感じられるような気がします。カシの仲間などは、それほど天候の影響を受けることなく、平均的に結実するようですが、それに対して、コナラ・クヌギなどでは、天候による影響を受けているのではないかと観ています。それくらい差があります。
(ブナをはじめとするその他の堅果類については、観察していませんので、なんともいえません)
さてさて、これだけでは時間の繋がりも中途半端です。お話は、これからなのです・・・・・次には、堅果類が何に影響を及ぼすかということを、考えねばなりません。一番影響を受けている動物は、クマとネズミ類だと考えています。クマはさておき、ネズミとくればフクロウです。ネズミの量により一番影響受ける猛禽でしょう。チョウゲンボウやノスリも影響を受けるだろうと考えがちですが、彼らはまったく違うのです・・・・・・考えてみてください(いちおう質問:問題かな?)
結論から言いますと、局所的に観た場合に、5月の堅果類の開花・受粉期の天候が、翌年のフクロウの繁殖成績を左右する場合もでてくるということです。その気になれば、そこまで読むことも可能です。当然のことながら、アカネズミやヒメネズミのような森林棲のネズミを主食としているフクロウだけということになりますが・・・・・種毎の解説で、フクロウは『他の生物との関係度合いが非常に深く(強く)、密接である』と書いていることには、このことも関係してくるのです。
「ある一つの事象を通じて、翌年のことまで、想像できてしまう・・・」 なんと面白いことでしょうか! これだから、自然観察はやめられないのです。
観察したい対象を、その観察適期といわれている時期に観ているだけでは、何もわからないのです。いつぞやの「りえぞおへのラブレター」と題して書いたのも、このことです。花が咲いたら花を見る。昆虫が発生したら昆虫を見る。実が結実したら実を見る・・・・・・こんなことを、何十年続けていても、自然を理解することはできないでしょう・・・・・少し前に書いた、「スギの球果」の事例なども良い例です。1年を通じ同じモノを見ていくという視点も大事なことです。
2日続けて写真がないと、少し寂しいので、とりあえず、これを貼り付けておきます。砂金採りをしているオジサンです。
本当は、盛夏のコシアブラの写真を張りつけ、質問にしようと思っていたのですが、その写真が行方不明になってしまいました。
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